ケーキなどのレシピにでてくるベーキングパウダーの成分と役割とはとベーキングパウダーがなかったときの代用品は重曹や片栗粉で大丈夫なのかなどを調べていきます。
ベーキングパウダーとは?成分と役割
■ベーキングパウダーとは?
ベーキングパウダーとは、パンややケーキ、焼き菓子等に使われる膨張剤の一種です。
小麦粉と同時に混ぜて、使うことでパンややケーキ、焼き菓子等になるために必要な大切なものだということです。
ベーキングパウダーは、水と熱を与えることで炭酸ガスを生じ、その気泡によって生地が膨張します。
「ふくらし粉」ともいいます。
ベーキングパウダーの役割は、生地などを膨張させることです。
使用する際に水を加えると成分が反応して炭酸ガスを生じ、焼くことによって膨張の目的が達せられます。
保存中に固まったものは効力がなくなります。
パンの原料は、に1~4%ぐらい混合されることが多いです。
■ベーキングパウダーの成分と役割
ベーキングパウダーの成分は市販ものでそれぞれ、配分表示が違いますが、おおむねこのようなものになると思います。
加工でんぷん粉 30%
炭酸水素ナトリウム 25%
グルコノデルタラクトン 14%
リン酸二水素カルシウム 12.4%
リン酸二水素ナトリウム(無水) 11%
L-酒石酸水素カリウム 6%
リン酸一水素ナトリウム 1.6%
炭酸水素ナトリウムは、重曹のことです。
ベーキングソーダとも呼ばれます。
デンプンは、保存中に化学変化を防ぐためのものです。
グルコノデルタラクトンは、凝固剤です。
リン酸二水素ナトリウムは、増粘安定剤および乳化剤として用いられています。
酒石酸 は、レモンやぶどうなどの酸味のある果実に含まれる有機化合物です。
L-酒石酸水素カリウムは、重曹と併用してガスを発生させます。
L-酒石酸水素カリウムの役割は、重曹が即効性の膨張剤として味もよく、気泡も均一に膨れるようにすることです。
水とこねると炭酸ガスが出てくることによりこのような膨張剤としての働きをします。
食品添加物ですが、酒石酸はもともと食品の中に存在するものですから、安全性には問題ありません。
しかし、味は渋いです。
このように重曹をはじめ、デンプンや酒石酸水素カリウム、リン酸二水素カリウムなどを混ぜたものが「ベーキングパウダー」として市販されています。
ベーキングパウダーの役割は、膨張させることです。
その役割を果たすためにそれぞれの必要なを混ぜたものが成分となっているのです。
ベーキングパウダーの代用品は?重曹や片栗粉で大丈夫なの?
ベーキングパウダーは、「膨らし粉」の役割だということはわかりましたが、もしベーキングパウダーがきれてしまっていたりしたときの代用品はどのようなものがあるのでしょうか
重曹や片栗粉でも大丈夫なのでしょうか?
その他代用するにはどういったものがあるのでしょうか?
■片栗粉
片栗粉は、ベーキングパウダーとさわった感じもよく似ているので使えるかと思いますね。
しかし、片栗粉は、ユリ科の多年草である「カタクリの根」から得られるデンプンを精製した粉です。
最近は、大半はジャガイモから採ったデンプンで作られていることが多いですが、どちらにしても主成分は、でんぷんです。
ですので、膨張することが役割であるベーキングパウダーには使えません。
■重曹
重曹は、代用としてどうでしょうか?
そもそも重曹は、「膨らし粉」のメイン成分ですので、ベーキングパウダーの代用としては使えるような気がしますね。
ベーキングソーダと呼ばれる食用の重曹だとベーキングパウダーの代用品として使うことができます。
もともとベーキングパウダーは、重曹の短所をなくすためにさまざまなものを加えたものです。
重曹には独特の匂いや苦みがあります。
またキレイな白色の小麦粉生地を黄色に変色させてしまうといった性質があり、それらの特徴があると味やみために影響があるためにコーンスターチや小麦粉などを添加して調整した製品がベーキングパウダーなのです。
ですので、膨張するといった性質はあるので代用としては使用できます。
重曹は、ベーキングパウダーのように糖質がありません。
しかもベーキングパウダーよりも安価ですね。
ただ、黄色く変色するといった性質があるといったように、膨らすために混ぜたものが黄色く仕上がってしまいます。
ですのでどら焼きやなどの色の濃いお菓子を作るのには重曹の代用向いていますね。
使用量は、指定のベーキングパウダーの量の半分より少し少ないぐらいをが目安にしてください。
しかし、重曹は薬品として掃除などに使うの重曹もありますので、そちらは絶対に食用には使わないでください。
■ホットケーキミックス
ホットケーキミックスもその粉と水だけでもふっくら膨らんできますので、ベーキングパウダーとしての代用になるかと思いますね。
ホットケーキミックスは薄力粉に、デンプン、砂糖、塩、ベーキングパウダー、香料などを各メーカーが独自の配合であらかじめミックスされたものです。
単にお菓子を作りたいときなどは、膨らし粉のベーキングパウダーとしての代用は可能です。
しかしベーキングパウダーそのうちの2~3%くらいです。
ですので、同じ分量では膨らみが違ってきます。
そういったことを考慮してかなり多めの量を入れなくてはいけません。
また、香料や砂糖などもしっかりはっていますので、どうしても「ホットケーキミックスの味」に仕上がります。
■ドライイースト
ほかに代用品にするとなると、ドライイーストも生地を膨らませるための粉ですのでが、代用できるかどうかみてみます。
ドライイーストはイースト菌を乾燥させたものです。
パンを焼く時に使いますし、お菓子にも使えます。
ただ、ドライイーストを使用する場合は、発酵時間が必要です。
時間をかけてイースト菌が発行することによって炭酸ガスを発生させて生地を膨らませていきます。
ですので、混ぜてすぐに焼いても膨らみにくいのですので注意しましょう。
膨らむ力はベーキングパウダーよりも強いですので量を間違えると膨らみすぎになりますし膨らむときに糖分をつかってしまいますので甘味は少なくなります。
パンやピザ生地やドーナツなどには向いていますね。
インスタントドライイーストといったものは、予備発酵の手間もなく、粉に直接混ぜ込んで使える細かい顆粒状のイーストも便利です。
ベーキングパウダーの体への害について!悪いといわれる理由は?
ベーキングパウダーは食品添加物ばかりでからだに悪いのではないかといわれます。
その理由は、ベーキングパウダーに含まれるアルミニウムが体へ悪影響を与え、害をもたらすのではと考えられているからです。
アルミニウムがアルツハイマーの原因になるとか、神経系に影響を与えるとか、腎臓に良くないともいわれます。
アルミニウムの一日の摂取上限というのもあります。
業務用のベーキングパウダーは焼き物や蒸し物等の用途別に数百種類あると言われ、市販のお菓子やパンなどにも使われていますので、しらずしらずに日常的に摂取しているものでもあります。
もちろんアルミの摂取基準値を超えても直ぐに影響が現れることはありません。
現在のところ脳神経系障害との関連性はみられない等の報告もあります。
しかし、どうしても心配な人はアルミフリーのベーキングパウダーを使用すると良いですね。
箱に「アルミフリー」とか、「ミョウバン不使用」とかと書いてあるベーキングパウダーもあります。
箱に書いてある成分を確かめるとすると、「ミョウバン」、「硫酸アルミニウムカリウム」の表示がなければアルミフリーであると考えてよいと思います。
ま と め
ベーキングパウダーの成分と役割や代用品は重曹や片栗粉で大丈夫かと体への害や悪いと言われる理由などをみてみました。
ベーキングパウダーは、膨らませる役割ですので、代用はそもそもベーキングパウダーの主成分である重曹や同じ働きをするドライイーストなどがありました。
ホットケーキミックスにもベーキングパウダーは含まれていますので代用は可能ではありますが、かなり風味が違ってきますね。
それぞれの特徴を考えて使用料なども調整していきましょう。
体への害、悪いと言われるのは「アルミ成分」でした。
ベーキングパウダーは、メーカーによって成分内容なども違っています。
小さなお子様などのおやつにするのには「アルミフリー」、「ミョウバン不使用」のベーキングパウダーを使用するといいですね。