バードストライクとは?
どういったことが原因でおこるのでしょうか?
飛行機墜落事故の確率や新幹線や電車の事例も見ていきたいと思います。
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バードストライクが原因で飛行機エンジントラブル?
9月5日午前11時すぎに、乗員乗客248人をのせて羽田空港を離陸したニューヨーク行きの日本航空006便ボーイング777で、「左エンジンにトラブル」が起きたとの表示がでた。
離陸の直後に機長から管制官や会社側に、
「鳥がエンジンに吸い込まれるバードストライクが起きた」などと連絡があった。
その時点でエンジンから火が見えたとする情報もあったといいます。
そして、その飛行機のエンジンの火災が確認され、管制官に緊急事態を宣言、
午後0時5分すぎに羽田に引き返して着陸した。
ということです。
このトラブルの影響で羽田空港の滑走路1本が閉鎖されました。(国土交通省による)
そのように時折、「バードストライク」が原因による飛行機のトラブルが発生しています。
追 記
このような離陸して直後のエンジンから異常が出て発煙するといった状況が「バードストライクの」可能性が高い言われていましたが、その後、この機体の異変の原因は「バードストライク」ではないとの発表がありました。
このエンジントラブルはタービンの破損が原因でないかと言われていますが現在、特定にはいたっていません。
バードストライクとは?
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そもそもバードストライク「 bird strike」とは、どういった状況をいうのでしょうか?
バードストライクとは、鳥が人工構造物に衝突する事故のことをいいます。
主に航空機と鳥が衝突する事例を指すことが多いです。
そのようにバードストライクとは鳥が衝突したことを表す用語ですので飛行機などのエンジンに吸い込まれなくても鳥と衝突したら「バードストライク」です。
この他、電車・新幹線や自動車といった他の乗り物、風力発電の風力原動機、送電線や送電鉄塔、ビル、灯台などでもバードストライクはおこります。
バードストライクの何が怖いかというと高速で移動中の人工構造物へ衝突していくというのは、大きさが小鳥程度鳥であっても非常に衝撃が大きく、そのことがもとで大きな事故へと発展する可能性があるからです。
バードストライクで飛行機墜落事故の確率は?
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■バードストライクの確率は?
では、バードストライクの起こる確率は、どのくらいなのでしょうか?
ANAやJALなどの機長さんでの報告では毎月に2~3件のバードストライクの報告があるそうです。
多分報告といったことではなく、単に鳥が機体に衝突といったことなら1日に3~4件くらいは起こることではないでしょうか。
これが多いというのか少ないというのかは、とらえ方によりますが、こういったことからもバードストライクになった飛行機にあたる確率はそこそこあるものといったところです。
鳥が当たる場所は、
エンジンに入る場合、
操縦席の窓、
機体自体、
翼の前縁に当たる場合
などさまざまです。
そのうち、鳥などが、両方のエンジンに入る確率は 100万分の1ぐらいの確立だそうです。
もちろん滅多にない確率ですが、怖いですね。
■バードストライクによる墜落事故
しかし、バードストライクで墜落した大型旅客機は、あまり聞きません。
大型旅客機もその他の飛行機もバードストライクはかなりたくさんおこるが、墜落に至るケースと言うのは非常に稀だということです。
ただ、稀というのは、完全にないといったことではないからです。
以前に、旅客機のボーイング707をベースに開発されたE-3という軍用機が、離陸時複数の鳥をエンジンに吸い込んで墜落したということがありました。
ほかにも2009年1月15日、ハドソン川の奇跡といわれる著名な事故としてアメリカUSエアウェイズ1549便墜落事故があります。
この飛行機事故の原因は、カナダガンの群れがエンジンに衝突しすべてのエンジンが停止したことでした。
推力を失った機体は飛行継続不能に陥りましたが、機長の判断によりグライダー滑空を行い近くのハドソン川に不時着し、奇跡的に全員が助かりました。
また、2012年9月28日、ドルニエ 228で運航されていたネパールの国内便シーター・エア601便が、トリブバン国際空港を出発してから3分後に墜落し、搭乗していた19人全員が死亡した「シーター・エア601便墜落事故」は、ハゲワシとの衝突であるバードストライクの発生が原因と疑われています。
もちろんエンジンに鳥がはいったからといって、すぐに問題が起こるわけではありません。
400羽もの鳥の群に突っ込んで、機体のエンジン含むほぼすべての部分にダメージを受けながらもやはり墜落はせず無事着陸したなんてケースもあるそうです。
そういったようにバードストライクがすぐに大事故につながるといった確率は限りなく低いといえます。
■バードストライク対策
バードストライクの対策は、鳥が入ったときのエンジンの対策やテストもされていますし、飛行機は通常の半数のエンジンでいかなる状況でも飛行を続けられるように設計されています。
飛行機のバードストライク事故は、低空飛行のとき、離着陸体制の時や離陸直後に起こり起こりやすいと考えられています。
ですので、
実砲・空砲などによる威嚇や、
ディストレスコール・スピーカーという
鳥が天敵に捕まった時の悲鳴を発声するもので離着陸時の空域から鳥を排除する対策なども考えられているようです。
もちろん日本だけでなく全世界で問題視されされつづけているバードストライクですが、抜本的な解決策はまだないようです。
鳥にしたら勝手に空に飛んでくる飛行機は、迷惑そのものかもしれませんが・・・・。
バードストライクは新幹線や電車にもおこる!
バードストライクは電車や新幹線などにおいてもかなりの数で発生していしています。
そもそもフロントガラスに当たらなければ走行に大きな支障は無いため報告は少ないですが、高速鉄道にて起きるケースが多いですが、在来線でも発生することがあるようです。
2014年3月28日、東日本旅客鉄道(JR東日本)武蔵野線東川口 – 南越谷間を走行中の東所沢発西船橋行き下り列車のフロントガラスにカラスが衝突し、フロントガラスが破損したケースもあります。
ま と め
バードストライクの原因とは?飛行機墜落の確率や対策などや新幹線や電車事故についてもみてみました。
バードストライクはかなり頻繁におこっているのですが、即墜落といったことではありません。
ときおり、ニュースなどできくときは、なんらかのトラブルがおこったバードストライクですが、完全になくすことはまだできないようです。
空を飛ぶというのはそもそも鳥だけに許されていた聖域でした。
その領域を人間が入ってきたのですから、鳥も迷惑な話ですね。
しかし、飛行機も新幹線も生活に欠かせないものとなっています。
ですので、できるだけ鳥も人間も安全にできるようになればいいですね。