俳優の陣内孝則(57)さんが、今秋公開の映画「幸福のアリバイ~Picture~」の監督をされると発表されました。陣内孝則さんのいえば、トークのおもしろい、それでいて渋い俳優さんだなって思っていたのですが、監督さんもされるのですね。長編作品では自身3度目の監督になるそうです。陣内孝則さんのそれまでの映画監督作品が気になったので調べてみました。そして息子さんと噂のあった陣内智則さんとの関係とほんとの息子さんについてもお伝えしたいと思います。
陣内孝則さんの監督作品は長編では今度が3度目といったことなので、今までの映画作品は2作品ということですが、長編でないオムニバスの1本の中の作品も一作品ありましたのでそちらも書いておきますね。
陣内孝則監督作品
東京★ざんすっ「ランニング・フリー」 2001年
この作品は、7人の著名人が、東京の乗り物をテーマに作り上げた7本の短篇によるオムニバスのうちの1本です。
陣内孝則さんは、監督・原案・劇中歌を担当されています。
CX系深夜番組『つんくタウン』のプロジェクト『つんくタウンPLUS』つんくタウンFILMSの第5弾作品として、製作・公開されたようですね。
ストーリー
中学受験を控えた小学生の力哉と勇樹とは、同級生のライバル同士。
しかも、クラスのマドンナ・希を巡っての恋敵でもある。
しかし、それよりさらにライバル心をバチバチに燃やしているのが、力哉と勇樹の父親たちだった。
力哉の父親はヤクザの親分、
勇樹の父親は警察署長なのですね。
父親たちの代理戦争の場となった運動会。徒競走で勝敗を争うふたりは、ゴール直前、争うことが馬鹿らしくなり、自分たちのゴールを目指し逆走して行くといった話です。…
ショートのちょっと笑える作品です。
これに関しては、あまり知られてないので評価はあまりなかったです。
しかし、この作品から陣内孝則さんの監督として目指していきたいものが見えてくるような感じがします。
「ロッカーズ ROCKERS」 2003年
こちらが陣内孝則さんが初めて監督をした長編作品といわれます。
自身のバンド時代の思い出を描いた半自伝的映画です。
陣内孝則さんの自伝的小説『アメイジング・グレイス』が下敷きになっています。
ストーリー
80年代の博多を舞台に、ロックに青春をかける若者たちの姿を描く痛快エンタテイメントな作品。
ギタリストの谷信雄さんがバイクの事故で他界したことをきっかけに彼の名前を映画に残せないかといったことから企画をして世に出た作品です。
陣内孝則さんは福岡の伝説のバンド「ザ・ロッカーズ」のボーカルとして有名です。
当時は皮ジャン、ジーンズといった服装のバンドが多い時代です。
しかし、陣内孝則さんはデヴィッド・ボウイのようなグラムロック的なメイクに、カラフルなスーツを着込み、更にはマイクスタンドを振り回すなどの派手なアクションによって注目されました。
同時期に活動していたルースターズやARB、THE MODSといった硬派なバンドのライブの客層が男性客中心だったのに対し、彼らのライブには多くの女性客が集まり、興奮した彼女達が、履いていた下着をステージに投げ込むといった事もあったそうです。
評 判
「ロッカーズの持ち味のスピード感で一気に行く感じがたまらない。」
「バンドものは演奏する曲目が優れていないと様にならないけど、いいところで音を出していた。」
「過去の再現や感傷に浸らずに軽く笑い飛ばしているところがまたいい。」
面白くて、かっこよくて、泣ける。何度でも見たくなる、といったとても良い作品とロッカーズファンにはたまらない高評価な映画です。
「スマイル 聖夜の奇跡」 2007年
この作品は、アイスホッケーを題材にしたスポーツ映画です。
原作・監督が陣内孝則さん。
陣内孝則さんらしさとてもいい感じで出た、個性的で楽しい一本になります。
ストーリー
都会でタップダンサーになる夢が破れた修平(森山未來)は、恋人(加藤ローサ)の待つ北海道にやってきます。
早速、プロポーズするも、彼女の父がなかなか許してくれない。
必死に食い下がった結果、父親が所有する少年ホッケーチームを優勝させたらOKとの条件を得る。が、チームはいまだ未勝利の弱小で、修平はスケートもできないズブの素人だったのです。
ホッケーとは関係のないまったくの畑違いな奇想天外の人をスカウトし、素人なことを逆手に取った奇策により、チームが生まれ変わる変化球だらけの展開です。
間違ってもスポ根映画ではありません。
森山未來コーチが試合中にひたすらベンチでタップを踊りまくっているなど、実際ありえない陣内孝則監督の奇天烈な世界観で描かれています。
本格的なスポーツムービーでないですが、普遍的な面白さも兼ね備えの陣内孝則監督独特の世界に連れて行ってくれる作品です。
評 判
クリスマスソングやタップダンス、少年少女の淡い恋、泥臭いギャグ等々を織り交ぜたライト感覚は、それなりにバランスが取れている。
音楽はもちろん、青春時代の熱さ、若さ、そして笑いという陣内孝則らしさを迷いなく前面に出した作品は見ていて元気が沸いてきます。
「展開は破天荒だけれどもアイスホッケーとタップダンスという組み合わせが意外と巧くまとまっていて驚いた。」
「めちゃくちゃ王道のスポ根映画で、好きでした。」
「正直2時間は長いなーと思ったけど。森山未來のタップダンスが光ってた。」
「やっぱ森山ちゃんは、ハツラツとした元気な役がいい。好きです。」
といった陣内孝則さんらしい笑いのエッセンスをいっぱい盛り込んだ映画に思った以上の手ごたえがあったようです。
俳優としての経験により自ら演技指導できるという強みもあってか邦画としてはなかなかのレベルという評判です。
芸人の陣内智則さんは陣内孝則さんの息子なの?
『陣内』という苗字は珍しいので、一時、陣内智則さんは陣内孝則さんの息子なのといった噂が出回りましたが、陣内孝則さんは福岡出身そして陣内智則さんのほうは兵庫県の加古川市出身ですね。
関西テレビの単発番組『陣内家』で陣内智則さんと共演した時に息子どころか、親戚でも何でもないことが判明しました。
ですが、兄の名前は「隆則」と、字は違うのですが、同音異字で“タカノリ”さんだというう事実も。
ちなみに陣内貴美子とは遠縁だそうです。
陣内孝則さんには実際、2人の息子さんがいます。
長男のお名前は「陣内太郎」さん陣内孝則の息子はスポーツ推薦で大学進学、その後フジテレビに入社しているようです。
入社当時、陣内孝則の息子は、ツイッターで研修や人事のやりとりなどを暴露したり、自身から「陣内孝則の息子」とアピールをしまくって問題児化していたみたいです。
親としては頭の痛いことですね。
フジテレビはやはりタレントさんの子息さんたちが入ることほんとうに多いのですね。
監督になるまで
陣内智則さんは、以前
「音楽で食っていけるんなら音楽を続けていたかったが、そういうわけにも行かなかったので俳優をやっている。」
と言っておられました。
俳優としては、ロッカーズ時代にルースターズの大江慎也さん、池畑潤二さんらも出演した映画『爆裂都市 BURST CITY』(1982年)のがデビュー作品となります。
そしてそれ以降は音楽活動をほとんど行なっていないのです。
ロッカーズ解散後、本格的に役者に転向します。
上京のきっかけは、『ザ・ベストテン』で同郷の先輩である大川栄策さんがタンスを担いで出演したのを見て、「俺も何かせんといかん」と決意したことである。
なんともそんなことがきっかけだったとは、驚きでした。
そして、役者として活躍していく中で、監督といったことに興味をもたれたのですね。
やっぱり、ベースはロッカーです。
俳優さん自分自身が売り物の表現活動といった分野ですが、監督といった創作活動に興味を持たれたというのもうなずけます。
いきつくところは、そこなのでしょうか。
ま と め
陣内智則さんの映画はこれまでオムニバス1作品と長編映画2作品。
それぞれ陣内智則さんらしさ満載の笑いのエッセンスが満載の好評な映画でした。
陣内孝則さんには2人の息子さんおられ、陣内智則さんは縁もゆかりもないことがわかりすっきりしました。
あり得ないとは思いながらもなんか気になっていたので・・・。
もちろん今回の映画には出演されるといったことはなさそうです。
今回の映画の主なテーマは「冠婚葬祭」みたいです。
人生の岐路に立った人たちと周囲のドタバタをおもしろおかしく描かれていきます。
陣内智則さんが構想に5年を要し、原案を練った意欲作でのようです。
脚本は映画「桐島、部活やめるってよ」の喜安浩平氏。
これは秋の公開がたのしみですね。