ことばの意味や使い方

「製作」「制作」意味の違いと使い分け方!小学校と中学で変わる?

「製作」と「制作」も「せいさく」と読みます。

この言葉は、よく使う言葉でありながら、意味も似ているので漢字などの使い分けが難しい言葉ですね。

ふとしたときに、「どっちをつかったらいいの?」

となってしまいやすい言葉ではないでしょうか。

「製作」「制作」の意味の違いをしっかりと確認して、もう使い方で迷わないようにしたいですね。

「製作」と「制作」の使い分ける方法やコツもお伝えしていきたいと思います。

「作製」、「作成」の違いについてはコチラ

「作製」「作成」意味の違いとはと使い分け!ポスターや法令には?


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「製作」「制作」意味の違いとは?

「せいさく」は、「製作」「制作」

といった漢字を書きます。

「製作」と「制作」、

どちらも「作」といった漢字が入っている熟語でふたつとも「作る」という意味ですね。

この似たような熟語は、ふとした時に結構「あれ?」どっちの漢字を使った方がいいの?

となってしまいます。

日本語は、細かいニュアンスがあるのでそれぞれ漢字をどの様に使い分ければ良いかは、

正しい意味を理解していないと

自身が伝えたい意味で使えておらずに間違って相手に伝わることがあるので注意しなければいけませんね。

では、読み方の同じ「製作」と「制作」の意味の違いをみていきたいと思います。

 

「製作」と「制作」の意味の違いですが、両方とも「作」の漢字がついているように意味は、作ることといいましたね

では何をつくる時に使うかですが、その意味をひとつずつ見てみます。

 

■「製作」の意味

「製作」は、作るといったの中でも「製」の漢字という漢字によって『こしらえる』という意味合いをもちます。

「製品」「製造」などで「製」が、使われていることからもわかるように物(ものごと)が主体です。

ですので、

「製作」は、機械や器具、道具など使って、「つくる・こしらえる」ことを指すことが多いです。

いえば、「製作」は、工業製品や精密機械、器具などをつくるといった、いわゆる「メーカー」で、ものづくりをするといったイメージです。

もっというと実用的なものを作る際に用いられます。

 

 

■「制作」の意味

「制作」の意味は作るといった中でも、「制」という漢字によって『整える』という意味合いをもちます。

「制度」、「制定」などに使われているように

「製作」と違って、ものではなく、業務そのものを整えてつくるといった意味が強いです。

ですので「制作」が使われる、作業・業務は

自身の意図によって「整えられる作業」といったことです。

ですので、

「制作」は、映画・番組を実際に作る作業や絵画、彫刻品、工芸品などの

作品を作る作業の事を表すときやサービスの企画や開発プロジェクトなどをつくる

プロデュースなどの場合に使います。

 

 

 

「製作」と「制作」を使い分ける方法・例文とコツ


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 ■「製作」と「制作」の使い分けの方法・例文

では、「製作」と「制作」の使い分け方のコツを例文をあげてみていきます。

 

「製作」の例文

・家具を製作する

・プレモデルを製作する

・機械を製作する

「製作」は、「制作」にくらべて

『こしらえられる、物(ものごと)が主体なこと』の意味からすると

量産可能である、機械的な感じがするもの

に使うといったことがコツです。

 

「制作」の例文

・肖像画を制作する

・工芸品を制作する

・彫刻を制作する

・政令を制作する

「制作」は、「製作」にくらべて

『自ら整えるといった意味』からも

創作関連のものに使うということが多いです。

ですので

ひとつひとつ作ることものが、

違っている、量産しにくいもの

というのが使い分けのコツですね。

 

では、特殊業界での使い分けも紹介します。

映画業界での「製作」と「制作」

映画業界での「製作」と「製作」の使い分けも少しわかりにくいのでここで説明します。

映画のことに関して「つくること」は「製作」、「制作」両方使いますね。

使い分けは、こいったことになります。

「製作」を使うのは、映画作品の企画や立案、スタッフ、キャストの人選、資金調達や出資、宣伝などのこと全般のこと

・「制作」を使うのは作品を作る上での映画の創作での実作業のこと

ということです。

著作権法では、映画やテレビ番組などをつくるとき、

創作活動としてのプロデュース行為を指すときは制作を使い、

完成するまでの全体の行為を指すときは製作を用いられているようです。

 

小学校と中学・高校での「製作」と「制作」使い分け


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小学校と中学・高校の「製作」と「制作」の使い分けです。

■小学校と中学・高校の「製作」と「制作」の使い方が何故違う?

小学校での図画工作は「製作」を使います。

しかし、中学校になると美術では「制作」が用いられてるようになります。

図工と美術では同じようなことをするとの認識からすると、何故使われる漢字が変わるのか不思議ですね。

それは、こういったことではないでしょうか。

「製作」の「製」は『こしらえる』という意味を持っていますよね。

それに「作」を加えたのが「製作」です。

そして、「制作」の「制」は『整える』という意味があるといいました。

この漢字には他にも

「規制」・「制圧」・「自制』などのように『おさえつける』、

『コントロールする』

というニュアンスの意味もあります。

それに「作」を加えたのが「制作」です。

その意味からすると『自分の思うとおりに作り上げる』という意味も含まれてきます。

そういったことから、

中学校、高校といった美術には、小学校での図工での工作的なつくるとは違うといった意味が出てくるのではないでしょうか。

ですので小学校の場合、

絵を描いたり物を作ったりと物を主体としたつくるの意味で幅広くある

「製作」のみの漢字が使われています。

そして中学校や高校の場合は、

技術、家庭科でも工業的、

量産的に関わることなどは「製作」の漢字を

同じ技術、家庭科でも物作りに個々の創作に関わることは「制作」として使い分けられています。

 

・小学校

「製作」 図画工作、家庭科

 

・中学校

「製作」 技術・家庭科

「制作」 美術、技術・家庭科

 

・高校

「製作」 家庭科、農業、工業、水産

「制作」 芸術、工業、商業、情報

具体的にはこのような感じになります。

 

 

ま と め

「製作」と「制作」意味の違いと使い分けの方法とコツと例文、と「製作」と「制作」の使い方が小学校と中学で変わるといったことをお伝えしました。

「製作」と「制作の使い分けは結構ややこしいです。

同じ読み方でも漢字の違いで、意味が変わり、用途も変わってくるのが日本語です。

そしてまた、どちらでも使える場合と使えない場合があります。

日本語は難しいですね。

しかし、その漢字一文字に意味があるので、もちゃんと理解すると、どの場合に使うか、また間違えて使わなくなります。

知っておくと便利ですので、是非意味の違いなどをしっかり見て正しい使い分けのコツをつかんで下さいね。