ことばの意味や使い方

【尽力を尽くす(つくす)】とは?ビジネスシーンで間違いやすい敬語の意味

「ご尽力いただき」という表現はビジネスシーンでもよくつかわれます。

しかし、この「尽力」ということばを本当に正しく使い方を理解している人は

少ないのではないのでしょうか。

そこで、「尽力」という言葉の意味や

間違った使い方をしないために知っておきたいことをお伝えします。

 

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「尽力」の意味とは?

「尽力(じんりょく)」とは漢字の通り

「力を尽くす」といったことです。

「目標のために力を出し尽くす

努力する」

という意味です。

また、

 

「ご尽力」というのはいいなれていないと「ご」をつけると

おかしい使い方なのではないかと一瞬迷います。

「ご尽力」は

「助ける」敬語に変換する際に使われます。

 

ですので「ご尽力」は、

相手を敬っている言葉にあたるため

失礼にはあたりません。

 

むしろ「努力」という言葉より

「尽力」という言葉を使うほうが、

ビジネスシーンにはふさわしいといえます。

 

『尽力をつくす』といった使い方は間違いなのか?

「尽力をつくす」という使い方も

よくされます。

しかし、「尽力を尽くす」と漢字にするとなり、

正しい使い方なのかと気になるところです。

 

これは、「尽力」がという言葉だけでが、

「力を尽くす」といった意味だとすると

「尽力をつくす」となると

「力を尽くす」を「尽くす(つくす)」

といったことになり、

同じような意味の言葉を二回続けているといったことになります。

ですので、「尽力をつくす」は

間違った使い方です。

「頭い」

に乗する」

と同じ重言表現ですね。

 

ですので、『尽力する』

というのが、が正しい使い方です。

また、「ご尽力させて頂きます」は、

自分でする行為に「ご」をつけることになるので、

これも使えない表現です。

 

「今後も尽力を尽くしたい」といった言葉づかいも

ついやってしまいがちな間違った言葉遣いのひとつですが、

これも「尽力したい」

だけで十分できる限りのことをして極める

といった熱意が伝わる言葉

として成立しています。

「尽力を~」「尽力に~」という言い回しというがいいということであれば、

「尽力を惜しまない」

「尽力に努めたい」といった風にかえてみてもいいですね。

 

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尽力の使い方【例文】

相手には「ご尽力」

自分には「尽力」を使うというのがポイントです。

 

■相手に対して使う場合(相手の努力に対して感謝を表す)

・ご尽力いただきありがとうございます。 

・関係者のみなさまのご尽力に心から敬意を表します。

・ご尽力を頂き心から感謝申し上げます。

・ご尽力を賜り、感謝申し上げます。

・平素よりご尽力を賜り、感謝申し上げます。

・ご尽力の賜物と深く感謝いたします

 

 

■自分に対して使う場合

・誠心誠意尽力して参ります。 

・一同、尽力させていただく所存でございます。

・精一杯、尽力させていただきます。

 

 

 

■「このようなことに頑張ってきた人」や「力を注いでいること」を表現する時

・スポーツ振興に尽力

・首相 風評対策さらに尽力

・日本のTPP早期参加に尽力

「尽力を注ぐ」という言い回しをしているのも

よく見かけますが、現在は許容されているようですが、

厳密には誤っている日本語ですね。

 

 

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「尽力」といった言葉は、

うまく使えるとビジネスシーンにとても便利な言葉ですが、

意味と使い方をしっかりと把握しておきたいですね。

「お忙しいところ恐縮です」といった言葉も正しく使いたいですね。

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