ことばの意味や使い方

「気が置けない人」意味と語源!「気の置ける仲間」や類語・反対語

気が置ける人 気の置おけない仲間 意味

会話の中で「あの人は気が置けない人だ」といったらどんな意味にとりますか?

「気の置ける仲間」とかもよく使う言葉ですが、人によってとらえる意味が真逆になることもある言葉です。

「気が置ける」「気が置けない」の語源と「気の置ける仲間」とはどういった人をいうのが正しいのかと類語や反対語等をお伝えします。

 



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「気が置けない人」「気が置ける人」の意味

気が置ける人 気の置おけない仲間 意味

■「気が置けない人」の意味

「気が置けない人」の意味は、

「遠慮」や「気兼ね」がいらない人といった意味です。

「油断のならない人」、「信用の置けない人」といった意味にとる方もおられますが、それは間違いです。

 

■「気が置ける人」の意味

「気が置ける人」というのは、反対に「遠慮」のある人です。

「気遣いしてしまう」親しくなれそうにないといった意味になります。

間違いやすいのが、「信用が置ける人」といった意味にとられやすいことばですが、そんな意味はありません。

 

「気が置けない」「気が置ける」の語源

■「気」の意味

「気が置けない」、「気が置ける」の語源を見ていきたいと思います。

それにはポイントの「気」の意味が重要ですね。

「気」といった言葉は、かなり多義なことばでありますので、ひとこと意味をあらわすのは難しいです。

そもそも広辞苑では

①天地間を満たし、宇宙を構成する基本と考えられるもの。またその動き
②生命の原動力となる勢い。活力の源
③心の動き・状態・働きを包括的に表す語
④はっきりと見えなくても、その場を包み、漂うと感ぜられるもの
⑤その物本来の性質を形作るような要素。特有の香りや味

となっております。

「気」を使ったことわざや慣用句はたくさんすぎますし、

成句も200個以上あります。

その「気」の「気が置けない」での使われ方は、

③心の動き・状態・働きを包括的に表す語

になりますね。

その「心の動き」をあわわすとしても意味からするとおおまかにいって

この4つの使い方に分けられます。

(1)「容器の中でのある状態」を表す

容器の中の気体にたとえられてその心理状態をしめされています。

例:「気が小さい、気が大きい」、「気を入れる、気が抜ける、気が張り詰める」etc・・・。

(2)「意欲・意図」を表す

例:「気が進まない」、「気が多い」、「気が変わる」、「気がある、気がない」etc・・・。

(3)「情緒・気分」を表す

例:「気にさわる」、「気が沈む」、「気を落とす」、「気を悪くする」、「気が滅入る」etc・・・。

(4)「意識」を表す

例:「気を失う」、「気が遠くなる」、「気に留める」、「気にかかる」、「気は確か」etc・・・。

 

 

■気が置けないの「気」は?



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「気」の意味がだんだん細かい分類になってきましたが、

「気が置けない」の「気」は

(4)意識を表す使い方にあたるのではないでしょうか。

つまり、

「意識しなくていい。」

「相手を意識する必要がない。」ということです。

ですので、

「気楽である。」「遠慮がいらない。」といったことになります。

それに対して

「気が置ける」というのは

「つい意識してしまう」

「気持ちがくつろがない。」

「遠慮をしていまう。」

といった意味になります。

気の置ける仲間の意味は、

「一緒にいてもくつろがない、遠慮してしまう仲間」

といったことになってしまいます。

また、間違いやすい意味として「信用する(しない)、信頼する(しない)」といった意味ももともとなく、本来の気が置けないの意味からは離れたものといえます。

 

 

「気が置けない」の類語・反対語

気が置ける人 気の置おけない仲間 意味

■「気が置けない」の類語

「気の許せる」、

「気を遣う必要の無い 」、

「肩のこらない」、

「気が楽な 」、

「気兼ねない 」、

「緊張しない」

■「気が置けない」の反対語

「気が許せない」、

「気を遣う 」、

「肩がこる」、

「うちとけられない」、

「気兼ねする 」、

「緊張する」、

「遠慮する」

 

ま と め

「気が置けない人」意味や語源と「気の置ける仲間」のほんとうの意味や「気が置けない」の類語や反対語などをお伝えしました。

「気が置けない」「気が置ける」といったことばはかなり勘違いや間違って使っている方が多い言葉でもあります。

言葉は必然的に変化していくものであるが、誤用をしている場合でも一般化していく場合も多いです。

「たべられる」が「たべれる」に変化していくのもそのようにはじめは間違った使い方であったが、そのうち間違った方が市民権をえるパターンの典型ですね。

しかし、「気が置けない」「気が置ける」の間違った使い方のように全く逆な意味である場合、言葉を発する人と受け取る人の認識によって意味が違っていくのは都合が悪いですね。

言葉の意味の伝達ができていないということになってしまって思っていることとは真逆な受け取り方をされる可能性が大きいといったことになりますので気をつけて使っていくようにしたいですね。