「ギーク」の意味とは?とよくにた使い方をされている「ナード」の意味との違いや
男の子の場合「ギーク」になる可能性が父親が高年齢であることと関係性があると言われている件などをお伝えします。
「ギーク」の意味とは?
■「ギーク」の由来
「ギーク(geek)」は英語ですが、ギークという言葉の意味は、
げてもの的な見世物を行うパフォーマーのことでした。
もともとは、ドイツ語の複数の方言 geck (fool 、freak 愚か者、フリーク)や
アフリカーンス語の gek (crazy クレージー) などから来ています。
18世紀のオーストリア・ハンガリー帝国では、
サーカスやパレードなどの見世物で、ヘビやニワトリを食いちぎったり、昆虫を呑み込んだりするパフォーマーのことを
「geck」から「Ggeckn」と呼んでいました。
その表現が19世紀に北米に渡って「Geek」となりました。
その後、1950年代にプロレスラーが敵を「へたれ野郎」とののしる挑発の言葉として「ギーク(geek)」
が広まりました。
■「ギーク」の意味の変化
「ギーク」の意味は先ほどみてきた由来のとおりあまりいい意味としては使われてはいませんでした。
しかし、最近15年ほどの間にギークの意味は肯定的表現へ転換してきています。
現在、「ギーク」といえば、コンピュータやインターネット技術に深い知識を持っている人のことをさします。
今まで持っていた「ギーク」の侮蔑的な意味合いは少なくなってきています。
何故そのようなことになったのでしょうか?
それは、インターネットの普及をいち早くとらえ、時間をついやしてきたのが「ギーク」と分類される人たちだったからだといわれています。
いまでは普通になった電子メールやチャットなどに以前から、「ギーク」たちはそれらを使っていたそうです。
そしてそうした先見性なども相まっていい意味が高まってきたといった感じです。
まだ、日本で使われる「ギーク」には「オタク」といった意味合いが強いようですが、ずば抜けた知性を持つ人を指す言葉として肯定的な意味としても使われるようにもなってきています。
「ナード」の意味と由来
■「ナード」の意味
「ナード(nerd)」は英語圏で使われるスラング言葉です。
日本で使われる意味からすると
運動部に所属していない人やガリ勉くん、
サブカルチャー趣味のある
オタクなどに対して蔑称
として使われています。
■「ナード」の由来
「ナード(nerd)」という言葉は、もともとは絵本作家ドクター・スース(Dr.Seuss)の作品から来ています。
『If I Ran the Zoo』 (1950年)に登場する怪物の名前がナードです。
それから由来して
「drip(面白くないやつ)」
「square(くそまじめなやつ)」
を意味するスラングとして使用されるようになりました。
1951年の辞典には
「ナード(nerd)」は、「drip(雫)やsquare(正方形)の同意語」として掲載されていました。
しかし、1960年代から1970年代にかけて
同じ発音の言葉
「Nurd(ばか)」
の別スペルのように用いられるようになりました。
他にも異説で、1940年代に使われていた「nert」(愚かな人のこと)から来ているともいわれています。
いずれにせよ、あまりいい意味ではありません。
その後、1970年代の「Happy Days」というコメディによって「ナード」は定着しました。
「ギーク」と「ナード」の違い
「ギーク」も「ナード」も特定のことに関して頭がいいというニュアンスが含まれていますが否定的意味合いも強い言葉でした。
「ギーク」と「ナード」の意味の違いの線引きは、難しいのですが、「ギーク」の方が否定的意味合いが少なくなっているといえます。
違いを言葉で表すとすると
社交を絶対的に苦手としているのが「ナード」
「ナード」の方が見た目が変わっている。
「ナード」は、行動が予想外で、コンピューターやSFなどナード的なもの以外については話ができない。
といった社交性が特別にあるかないでの違いが言われています。
「ギーク」は「ナード」比べて社交の適性があるということでしょうか。
そして、「ナード」にはないということです。
「ギーク」はオタク的面もあるが外交的面もある。
「ナード」はあくまで個人主義で内向的。
恋愛でいうと「ギーク」は「ギーク」ではない人と恋に落ちて結婚する。
「ナード」は「ナード」同士でくっつくなどといったイメージがあります。
また、「ギーク」は特定のテーマに熱中しているファンである。
「ナード」はそのテーマを実践している人といったコア度でも分けられています。
その境界線は難しいですが、「ナード」の方がちょっと変わり者度が高いといった感じですかね。
「ギーク」になる確率は父親の年齢が関係する
知的能力や集中力が高いがオタク的、マニアの傾向がある「ギーク」。
その「ギーク」の傾向がでるのは、こどもが男の子の場合、父親の年齢が高いほど強くなる
との研究結果が発表されています。
ある研究チームが12歳の双子7781組を対象に、非言語式の知能検査の結果と限定的、反復的な行動、対人関係への関心の低さを点数化するのが「ギーク指数」です。
その「ギーク指数」をだした結果、「ギーク」と判定された子の57%は、この傾向を親から受け継いでいることが分かったそうです。
そして男の子のギーク指数は、その子ができた時の父親の年齢が35歳を超えると明らかに高くなるといった結果がでたそうです。
また、父親が51歳以上の時にできた男の子は、父親が25歳未満の時の子に比べ、理系分野で高得点を取る確率が32%も高かったそうです。
その理由としては、高齢の父親には子どもを早く持つ男性と比べ、学問や仕事に没頭していた期間が長かったり、社交があまり得意でなかったりする「ギーク」傾向が多くみられることや精子の突然変異が年齢が高いほど起きやすくなることではないかということです。
女の子場合はギーク指数と父親の年齢との間関係性はみられななかったそうです。
それは女の子のギークの定義が十分に把握されていなかったか、女の子にはギークの傾向を打ち消すような生物学的な特性が備わっているとも考えられるそうで理由ははっきりしていません。
ま と め
「ギーク」の意味とは?と「ナード」の意味との違いや「ギーク」は男の子の場合、父親が高年齢であることと関係があるといった研究発表についてお伝えしました。
「ギーク」も「ナード」も英語でのニュアンスが違うのですが、日本では同じような意味合いにも多く使われています。
使われ方の違いや「ギーク」の意味が少し変わってきていることもわかりました。
「ギーク」も「ナード」勉強ができるといった意味合いは含まれているようですので決定的にひどい言葉ではないのでしょうが、日本ではキモイといった使い方をしていることも多いですね。
あまり神経質にはならなくてもいいかと思いますが、侮蔑の意味のみでは使わないようにしましょう。