熱が下がる事を表す時、「げねつ」という言葉の漢字は、「解熱」「下熱」どちらを使いますか?
とちらも意味からいって使えそうなのですが、使い分け方などあるのでしょうか?
あらあためて聞かれるとわからない、「解熱」「下熱」の意味の違い!
医療用語として正しいのはどっちかなどみていきたいと思います。
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「解熱」と「下熱」
■「解熱」「下熱」の意味の違いは?
「解熱」「下熱」の意味はというと
体温を下げること
ですね。
そもそも「げねつ」という漢字は「解熱」と「下熱」とどちらも用いるのでしょうか。
「解熱」が正しくて
「下熱」が間違っているといったこともよくいわれますね。
辞典等でも「解熱」しか載っていないものもあります。
今もパソコンなどでうつと変換すると「下熱」は出てこず、
「解熱」しか候補にありませんでした。
しかし、「下熱」も載っている辞書もあります。
ですが、もともとの本来使われていた意味からすると正しいのはやはり、
「解熱」だと思います。
そもそも
「げねつ」といった言葉の意味は、
からだの熱を下げることといった意味でも
高熱だった体温が平熱に戻る場合に使います。
異常な発熱状態が解除されたという意味です。
といったように単に温度が下がる意味ではないからです。
解き放つ、ほどく
と言う意味合いが含まれています。
「解任」、「解毒」、「解脱」等と同じような
「解」の使い方ですね。
のように病的に上昇した体温を下げるときに使うことばですので
「解熱」が正しいといえます。
「下熱」を使うと単に36度5分だった熱が35度8分になったといったといった体温が下がることも含むといったことになってしまいます。
他動詞を使うべきだからといったことも言われますが、
そもそも
「解」は、「解ける」、「解く」
「下」は「下がる」、「下げる」
といった使い方をすれば自動詞も他動詞もあります。
といったことから、
「げねつ」は
「解熱」と書くと病的に上昇した体温を薬で下げるという意味合いで
「下熱」と書くと熱が自然に下がったりするといった意味合い
になるのではと思います。
といったことから、
「げねつ」が必要といった時は、病気のときなどですから、
よく使われる本来の「げねつ」の意味からすると
「解熱」と書くのが正解だといえます。
最近は「熱が下がる」意味からきた当て字として
全部「下熱」と書かれる方もおおいようですが、
やはり「解熱」と「下熱」の本来の意味の違いから考えて使うべきだと思います。
「解熱剤」と「下熱剤」正しい漢字はどっち?
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「下熱」といった漢字は、本来の意味からいうと間違って使われていた漢字ですが
最近は、混同して使われることも多くなってきたといったことはご説明しました。
しかし、「げねつざい」といったことばは、医療用語で使う場合は、
病的に上昇した体温を下げるときに使うことば意味からいっても
そのために使う薬剤のことなので、「げねつざい」には、
「解熱」の漢字を使われるべきですので
「解熱剤」は有っても「下熱剤」は無いです。
ですので、
「下熱剤」は間違い
「解熱剤」が正しい
と言えます。
ま と め
「解熱」「下熱」の意味の違いや医療用語とし使う「解熱剤」「下熱剤」の漢字はどちらが正しいのかをみていきました。
本来は、「解熱」は高熱を下げるといった意味ですので、「下熱」でなく、「解熱」を使うのが正解だといったことですね。
ことばの意味からいっても「下熱」といった漢字も熱を下げるといった意味から当て字として使われてきたことから間違っていると一概に言えなくもなってきていますが、「げねつざい」といった漢字に「下熱剤」と使われることはありません。
「解熱剤」と書くべきだと思います。
そういった微妙なことばはたくさんありますのでどちらかなとおもった時は、語源や意など考えて使い分けたいですね。