蛍といえば、ゲンジボタルとヘイケボタルが代表的ですね。
その源氏蛍とヘ平家蛍の違いと名前の由来についてと蛍は何故光るかやどうやって光るのかなどとホタルの時期やおすすめな時間帯などをお伝えします!
蛍は何故光るのか?
蛍が何故光るのかというと簡単にいうとオスがメスに求婚するためといったのが大きな理由です。
オスの蛍は真っ暗なところで光放ちながら飛び回り、プロポーズすべき、メスの蛍を探します。
メスの蛍は光らないかというとそうではなく、オスの蛍よりも弱い光を放ちながら
じっと、草むらや木の葉の裏で持っているのですね。
そして、オスの蛍がお目当てのメスの蛍を決めると更に強い光を出して求愛します。
メスの蛍はそれにこたえるように自らも強い光でOKのサインを出します。
それによって、めでたくカップル誕生となり、2匹の蛍は寄り添うようになるのですね。
他の蛍が光る理由は
なにかに刺激された時に光る、
敵を驚かせるために光る
といった理由があるようです。
蛍はどうやって光っているの?
ではどうやって、光っているのでしょうか?
蛍は昆虫ですね。
昆虫は足が6本、体は「頭・胸・腹」に分かれています。
ホタルが光を放っているのはこのうちの腹の部分です。
そこに光を出す「発光器が」あります。
その発光器にはルシフェリンという発光物質とルシフェラーゼという酵素のタンパク質が存在しています。
酵素の働きは動物などがたべたものを消化分解や合成などをして熱やエネルギーに変えるといったことです。
ホタルが呼吸することで、
取り入れた酸素が発光器にあるルシフェリンとルシフェラーゼが反応することによって光り出す
といったことになります。
その反応を「ルシフェリン・ルシフェラーゼ反応」といいます。
これらの2つの物質をオスはメスの2倍の量を持っているといわれます。
なのでオスのほうがメスより強く光ることができるのですね。
ホタル鑑賞におすすめな時期や時間帯や条件は?
ホタル観賞におすすめな時期は年や気候地域によって違いますが、ひとことでいうと「初夏」です。
もちろん南に行くほど見頃の時期が早いですので
九州では5月頃に鑑賞できる地域もあります。
一般的には
ゲンジホタルの観賞時期は、5~7月
ヘイケホタルは、6~8月
と言われています。
では、ホタル鑑賞におすすめの時間帯ですが、
ゲンジホタルもヘイケボタルも 日没後から1時間ほどたったころに光って飛び始めます。
日没時間は東西で変わりますし、山地と平地の違いもありますので場所にもよっても違いがあるとは思いますが、午後8時過ぎくらいがホタルが光るピークの時間帯になりおすすめです。
ほかには、午前0時頃と 夜明け前の午前3時頃にも小さいピークがあるようですが、
それよりも午後8時すぎぐらいの方が見やすいですね。
また、気象条件は、本格的な雨が降っているひや風が強い日などは蛍は飛ばなくなります。
そして、湿度は高い日のほうがいいのでむしむしするような日の方が多くの蛍がみれます。
やはり、風のない月明かりがない曇っている日がホタルをみるための条件になりますね。
ゲンジボタルとヘイケボタル名前の由来
ホタルの代表的な種類のゲンジボタルとヘイケボタル。
この蛍は、何故ゲンジボタルとヘイケボタルといった名前が付けられたのでしょうか?
そもそもホタルは「蛍」、「螢」、「火垂」といった漢字を書きますね。
「螢」は「蛍」の旧字です。
「火垂」の漢字は「ホタル」という言葉の語源が「火垂れる」に由来しているということからだと思われます。
■源氏螢(ゲンジボタル)の名前の由来
ゲンジボタルの名前の由来には諸説あります。
その一説は、光源氏から付けられたといったものです。
これは、紫式部の書いた「源氏物語」の中で主人公の光源氏がホタルを放つという描写があったことからゲンジホタルとつけられたといったものです。
源氏物語なかの
「源氏 蛍の光を借りて玉かずらの容姿をす。」というところです。
光源氏のかつての亡くなった恋人夕顔の娘「玉鬘」をホタルの光で浮かび上がらせた印象的なシーンでの蛍ですね。
この叙述から生まれたとする説が現在は有力な説です。
そのほかには、源平合戦の「源氏」と「平家」からくる由来があります。
こちらは、平家との戦いに破れ、志半ばにして宇治平等院にて討ち死にした源頼政の魂が、成仏できずに現世にホタルとなってさまよっていることからゲンジボタルというようになったといった説です。
また、柳田国男氏は、ゲンジとは山伏、つまり、修験者の神秘的、霊験的なことの意味です。
ケンゲンジャ(験者)から生まれたものだろう言った説を言っておられます。
■平家螢(ヘイケボタル)の名前の由来
そうするとヘイケボタルはどういった由来があるのでしょうか。
そのひとつは、ゲンジボタルという名前が決まっていたが、まだもう一つのホタルには名前がありませんでした。
そこで、ゲンジボタルの大きく光りの強いのに比べて、体も小さく光も弱いホタルを源氏と平家の戦いで最終的に勝ったのが源氏といった史実により、
負けたのが平家になぞらえてゲンジボタルより小さいホタルをヘイケボタルと呼ぶようになったと言われています。
これは、ゲンジボタルが命名された後に違う種類のホタルに、源氏と対比して、「ヘイケボタル」と名づけられたといった説ですが、
ゲンジボタルとヘイケボタルは同時期に飛び交う時期もあることから「源平の合戦」を連想し、源氏が勝った歴史的背景から体の大きい方を「源氏」、相対するほうを「平家」と庶民の間で呼ぶようになった
と言う説があります。
どちらにしてもホタルの大きさや光の強さからくる源平合戦の勝者敗者のイメージが強いのでしょうね。
ゲンジボタルとヘイケボタルの違い
ゲンジボタルとヘイケボタルの違いですが、
ゲンジボタルは、
ヘイケボタルに比べ明るい光を出し、光る周期もゆっくりで、貫祿があるのが特徴です。
ヘイケボタルのほうがだいぶ光も小さく、点滅が速いですね。
ゲンジボタルはヘイケボタルに比べて体も大型です。
また、ゲンジホタルは卵、幼虫、成虫と一生を通して光り続けます。
ゲンジボタルはヘイケボタルの違いは、大きさと光り方の他に見分けやすいのが、見た目から
「ゲンジボタル」は、背中の赤いところに黒く十字の模様があること
「ヘイケボタル」は、縦に黒い一本線がある
といったことがあります。
あとは、ヘイケボタルの方がゲンジボタルに比べて若干汚い水域に生息している傾向があります。
それは、ゲンジボタルは流れのある清流等の流水域でカワニナ等の巻貝を食べて生育するのに対し、
ヘイケホタルは水田や湿原等の流れのない止水域でモノアラガイ等の巻貝を食べて生育する傾向があることからだと考えられます。
ま と め
蛍は何故光るかやどうやって光るかなどとホタルの時期やおすすめ時間帯と
源氏蛍とヘ平家蛍の違いと名前の由来などをお伝えしました。
初夏の風物詩であるホタルの乱舞がそれぞれの求婚が繰り広げられているというのはとてもロマンチックで幻想的な風景ですね。
一番蛍が好むのがむしっとした湿度の高い、お月様がでていない日というのでちょっと鑑賞するのもつらいところもありますが、ホタルの寿命はとても短く、成虫として飛び回って生きれるのは1~2週間ほどです。
その間に次の生命をはぐくみつつ生を全うする姿はとても貴重なものですね。
そんなことを思いながら美しいホタルの光の初夏を愛でてみてはいかがでしょうか。
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