仕事などの文書などででてくることばである、「架電の件」といった言葉、実は、意味がわからずに辞書をひいても載っていないことが多いことばなのです。
その「架電」意味や使い方と文例や類義語・反対語もお伝えしたいと思います。
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「架電(かでん)の件」とは意味と使い方?
■架電(かでん)の意味
「架電」の意味は、「電話をかけること」「電話をすること」とです。
最近ではテレマーケティング業界で「アウトバウンド」の意味合いで企業側が、顧客へ電話をすることに対して使われたりしています。
そもそも「架電」といった言葉は、明治のころから商社などで「電報をうつ」の短縮形として使っていました。
電柱に架けられたケーブルを介して送られていたのでこの言葉ができたのだと思います。
省略した言葉で「架電」としたのは、電報は文字数に制約があるので略語を多用したからです。
また、「架電」という言葉が、古い時代に判例で使用されたこともあって、特に裁判所関係や警察でよく使われていました。
そうしたうちに、法律家の間で使用されるようになり、やがて官公庁や一般企業に広まっていったといったのです。
そうしたのちに、
「電話をかける」以外に
「FAXを送る」に使用されたり意味する範囲が大きくなったりもしています。
現在では「E-mailを送る」のも「架電」という会社もあるようです。
しかし、それらの使い方は、あくまで業界の隠語であり、一般用語としては「電話をかける」という意味になります。
■架電(かでん)は辞書になぜのっていない?
一般のビジネス文書でも使われるようになっている言葉「架電」ですが、「よく辞書にのっていない」といったことがいわれていました。
それは、「架電」の「架」という字は、「架線」「架橋」のといったように、
何かを高い所に作る、かける、かけ渡すといった物理的にはたらきかけるいうニュアンスが強い漢字だからです。
そのため、国語学者などは「電話をかけること」に「架電」という言葉がつかわれていることに長い間、抵抗感があったためです。
従って、一部の例外はありましたが、ほとんどの辞書には「架電」という言葉は載っていませんでした。
しかし、最近は、辞書も載るようになっているようです。
世の中に長年一般的に使われているといったことから、広辞苑にも第6版から追加されています。
そういったことですが、まだ古い辞書には載っていないかもしれませんね。
■「架電の件」の使い方や文例
そのような、経緯がある「架電」といったことばですが、あまり聞かなくなったとはいえ、まだまだビジネスでの文書でもよく使われる文語です。
そして使うときは、
「架電の件」といった使い方が多いです。
文例としては、
ビジネス文書で、電話で話した内容についての用件と書く時などに
・「架電の件につき・・・。」
のように使います。
「架電」の意味は、「電話をかけること」となりますが、実際に使用すると
「電話にて」、「すでに電話でおはなししてあるあの件」
等の意味で使われることも多いです。
例としては、
・「架電で承った件についてですが・・・・。」
・「架電でお願いした件です。」
あとは、本来の「電話をかける」の意味どおりの文例として
・「勤め先に架電する。」
架電(かでん)の類義語や反対語
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■架電(かでん)の類義語
「通話」、「コール」、「打電する」、「一報を入れる」
■架電(かでん)の反対語
荷電(かでん)は間違い?意味は?
■荷電(かでん)の意味
「荷電」も「架電」と同じく文語です。
「荷電」は、正又は負の静電気を帯びている状態のことを意味します。
「電気」という「負荷」を帯びているといったことですね。
「架電」とおなじ「かでん」と読むためによく間違われて使われますが、
「荷電」の意味からいっても「荷電の件」といった使い方は通常しません。
ま と め
「架電の件」の意味と使い方や「荷電」との違いや「荷電」文例、類義語、反対語などをみていきました。
「荷電」とは全くちがった意味ですが、
どちらもあまり口語では使わないこともあっていざといったときに間違ってしまいやすいですね。
パソコンで打って変換されてしまうと間違いにも気が付きにくく、そのまま送ってしまうこともあるので気をつけましょう。
「架電」は、以前は辞書にも載っていないことが多い言葉でしたが、現在は、ビジネス文書などで使われる文語としては、市民権を得ている感じがします。
一度使うと結構便利にも使えますので、意味と使い方の参考になればと思います。