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山本周五郎賞受賞者のその後は?第29回は押切もえも候補者に

第29回三島由紀夫賞、山本周五郎賞の候補作が21日に発表された。今年は、モデルで作家としても活動する押切もえ(36)「永遠とは違う一日」(新潮社)が山本賞候補にノミネートされたと話題になっている。

押切もえ2


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第29回三島由紀夫賞、山本周五郎賞の選考会は5月16日、都内で開かれる。

  1.山本周五郎賞とは?

  2.山本周五郎について

    1-1.筆名は奉公先の店主から

    1-2.直木賞史上唯一受賞後の辞退者

  3.山本周五郎賞過去の受賞者

  4.第29回山本周五郎賞候補作

 

山本周五郎賞とは?

主に大衆文学・時代小説の分野で昭和期に活躍した山本周五郎にちなんで、すぐれた物語性を有する小説・文芸書に贈られる文学賞です。

主催は新潮文芸振興会、後援は新潮社。

新潮社が開催した日本文学大賞の後継イベントとして、純文学を主とする三島由紀夫賞とともに1988年に創設された。「山本賞」や「山周賞」と略称で呼ばれることもある。「山本賞」という名称の賞は他のジャンルにも存在している。

選考対象は、前年4月から当年3月までに発表された小説とされているが、実際はその期間に発行された単行本が対象になることが大半である。

 

受賞は、選考委員の合議によって決定され、年1回5月に発表される。受賞者には正賞として記念品および副賞として100万円(2016年現在)が授与される。

第4期までは選考会の全記録を文章化して、結果発表の場である『小説新潮』に掲載するなど、直木賞との違いを明確に打ち出されていた。

第5期は選考委員1人ずつの選評に変わっている。それでも他の雑誌と違い1人3ページずつと長めに掲載されています。

 


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山本周五郎(1903年-1967年)

山本周五郎1

誕生日:6月22日

山梨県北都留郡初狩村(現:大月市初狩町下初狩)に生まれるに生まれる。

本名は清水三十六(さとむ)

明治36年6月22日の明治後半のに生まれて昭和42年2月14日 間門園別棟で肝炎と心臓衰弱のため死去。享年64(満63歳)。

 

筆名は奉公先の店主から

小学校卒業後、銀座の質屋「山本周五郎商店」で住み込みで奉公する。後に筆名としてその名を借りることになる店主・山本周五郎の庇護のもと、同人誌などに小説を書き始める。

1926年、「文藝春秋」に『須磨寺附近』を発表、文壇デビューを果たした。

 

直木賞史上唯一受賞後の辞退者

その後15年近く不遇の時代が続くが、1932年(昭和7年)『キング』(講談社)に度々時代小説を執筆するようになった。周五郎が30歳を迎えるころである。そして時代小説の分野で認められはじめるようになった。

そうして、講談社からは新進作家としてあつかわれ、講談社発行の『婦人倶楽部』・『少年倶楽部』・『講談倶楽部』・『少女倶楽部』などのほとんどの雑誌に作品が掲載された。

作品は、江戸の庶民を描いた人情ものから歴史長編まで作品は数多い。

『樅ノ木は残った』、『赤ひげ診療譚』1958年(昭和33年)、『おさん』1961年(昭和36年)など次々と名作を発表し、人間に対する深い愛と洞察力で多くの読者の支持を得る。

中でも『青べか物語』1960(昭和35年)年は著者畢生の名作として名高い。

そんな山本周五郎だが、 1959年(昭和34年)に『樅の木は残った』が毎日出版文化賞に選ばれたときもに文藝春秋読者賞に1961年(昭和36年)『青べか物語』が選ばれたときも辞退している。

 

そして山本周五郎39歳の時、『日本婦道記』1942年~(昭和17年)-1946年(昭和21年)が第17回直木三十五賞を授賞決定した後に辞退している。

直木賞史上唯一の人物である。

それからも生涯で一個の賞も受けることはなかったのです。

文芸評論家からへそ曲がりを意味する「曲軒(きょくけん)」と呼ばれていました。

 

そんな山本周五郎が賞の名前になっているということはなんと皮肉なことですね。

 

山本周五郎賞過去の受賞者

 今年で第29回となる山本周五郎賞ですが、過去の受賞者には主だった方だけでも、

■第1回(1988年)受賞作:山田太一 『異人たちとの夏』(新潮社刊)

■第2回(1989年)受賞作:吉本ばなな 『TUGUMI』(中央公論社刊)

■第3回(1990年)受賞作:佐々木譲 『エトロフ発緊急電』(新潮社刊)

■第6回(1993年)受賞作:宮部みゆき 『火車』(双葉社刊)

■第7回(1994年)受賞作:久世光彦 『一九三四年冬―乱歩』(集英社刊)

■第15回(2002年)受賞作:吉田修一 『パレード』(幻冬舎刊)、江國香織 『泳ぐのに、安全でも適切でもありません』(集英社刊)

■第16回(2003年)受賞作:京極夏彦 『覘き小平次』(中央公論新社刊)

 

といったその後活躍され続けておられるそうそうたる方々である。

 

第29回山本周五郎賞候補作

      ■湊かなえ 『ユートピア』

      ■中田永一 『私は存在が空気』

      ■宮内悠介 『アメリカ最後の実験』

      ■相場英雄 『ガラパゴス』

      ■押切もえ 『永遠とは違う一日』

 

といた方々です。

  今年の5月の受賞者発表がたのしみですね。