カレーは、料理の定番ですね。夏は特に「カレー食べたい。」って急に思ったりしますね。
そんなみんな大好きなカレーですが、料理が苦手な人でも作りやすい入門料理と言われてます。
でも「簡単だ~。」って作った時に順調に分量どおり作ったつもりでも完成したカレーにとろみが足りないな~。って思ったことありませんか?
カレーって簡単なようでちょっとしたことで失敗してしまったりするのですね。
そんなカレーにとろみがつかない時やシャバシャバになってしまった時、直す方法と理由と原因についてお伝えします。
カレーにとろみがつかない原因と理由
■ルウを入れるときの温度は90℃
カレーにとろみがつかない理由で考えられるのは、ルウをいれるタイミングです。
まず、カレーの具材を炒めて水を入れ、お鍋でグツグツ入れている時の温度は、100℃近くです。
そして、ルウを入れるときの温度として適しているのは、90℃なんです。
その理由なのですが、ルウの成分は、カレーパウダーやスパイスのほか、小麦粉、油脂などが入っています。
この中でとろみに関連しているのが、小麦粉の中のでんぷんなのです。
小麦粉のでんぷんは90℃くらいが丁度、糊化(こか)してのり状になりになってとろみがつきやすいからです。
90℃といってもいちいち温度計で図るのではなく、ルウを入れる前に、
「一度火を止める」
ということをすることです。
具材を先に煮ているとき、鍋の表面がボコボコグツグツと水蒸気が上がっている状態が約100℃。
そして、一度火を止めて鍋の温度が下がってくると水蒸気の気泡が小さいプツプツの状態になります。
その小さな泡もおさまった状態がおよそ90℃です。
そのようになったらルウを溶かすというのがとろみをつけるいいタイミングになります。
そして、ルウを入れたあと、再び火をつけて10分程度煮込むととろみもバッチリつきますよ。
この再加熱も大事ですので必ず行ってください。
■ハチミツを入れるなら具材を煮込む時
カレーの仕上げにハチミツを入れる方がおられます。
ハチミツを入れるとコクが増しておいしそうですが、このハチミツを入れるタイミングもとろみがつかない理由のひとつになりますので、注意して下さいね。
ハチミツをいれるなら具材を煮込む時にして下さい。
その理由ですが、ハチミツにはでんぷんを分解する消化酵素「アミラーゼ」が含まれているからです。
「アミラーゼ」を含むハチミツを加えることでせっかくつけたカレーのとろみをなくしてしまうからなんです。
そのとろみの天敵「アミラーゼ」ですが、ハチミツを加熱することで、「アミラーゼ」の機能が弱まります。
ハチミツの「アミラーゼ」は、ハチミツの種類によっては、かなり強力なものもあります。
アミラーゼの働きを弱めるためには20分以上の加熱が必要な場合もあります。
具材を煮詰める最初にハチミツを入れましょう。
ですので、ハチミツを入れる場合はルウを入れるよりも前の段階、具材を煮込む時にして下さいね。
■味見をするときは必ず、小皿を!
カレーの味見をするときに、スプーンで直接していませんか?
味見はどの料理でも必要ですね。
しかし、その方法を少し気を付けるかつけないかでカレーのとろみにもかかわってきます。
スプーンで味見してそのスプーンを何度か使うとスプーンに唾液がついてしまいます。
その同じスプーンで味見を続けていると、唾液が鍋へ入っていきますよね。
これが問題です。
唾液には、ハチミツと一緒で消化酵素である「アミラーゼ」が含まれているからです。
ということで衛生面だけでなくカレーのとろみのとめにも味見はスプーンで直接口に入れるのではなくて、小皿を必ず使ってくださいね。
■ルウに対しての水の量は少な目に
当たり前のことのように思いますが、水の分量がルウに対して多すぎるカレーにととろみが足りなくなります。
分量とおり、計って入れてるよ~。
となりますが、具材に普通の玉ねぎより水分の多い新玉ねぎを使ったり、冷凍のシーフード等をカレーの具材に使ったりする場合は注意が必要です。
その具材により思った以上の水分がでて水の量が多くなってしまうことになります。
カレールーの箱に書いてある分量はあくまで目安なので材料に最初は少なめにしておいて最後調整したほうがいいですね。
あと、牛乳等をお好みで入れる場合もその水を少なめにしておくことが必要です。
シャバシャバカレーを直す方法
では、上にあげた理由などでシャバシャバになってしまったカレーを直す方法をいくつか挙げてみます。
■小麦粉
カレーのとろみの元は先ほど書いていた通り、ルウのなかの小麦粉の成分であるんぷんが糊状になることです。
ということですので、小麦粉を水で溶いて入れてしまいましょう。
これによってとろみを増すことができます。
小麦粉をふるってそのまま入れてもいいのですが、ダマになりやすいので水で一回溶いて入れたほうがベストです。
■片栗粉
さっきの小麦粉と同じように片栗粉を水で溶いて入れるというのもとろみを取り戻すのに有効です。
理由も先ほどと同じ、片栗粉に含まれるでんぷんによってとろみをつけられるということです。
小麦粉と違うのは、片栗粉は、もともとルウには入っていません。
なのでお好みですが、適量であれば、小麦粉と変わらない感覚です。
■ホワイトソースもどき
ホワイトソースもどきと書きましたが、こんな感じのものを作ります。
ホワイトソースを作る時と同じなのですが、牛乳を入れる代わりに作っているカレーを入れて伸ばすというものです。
小麦粉をきっちり炒めてコクを出し、牛乳ではなく、鍋の中のカレーソースを入れてのばします。
それをカレーの鍋に投入します。
そのとき、ホワイトソースと同じようにバターを入れるとさらにコクがでますが、カロリーが気になる方は入れなくても大丈夫です。
このホワイトソースもどきもこれも小麦粉のでんぷんによりとろみとそしてコクもでてきますよ。
■ジャガイモ
ジャガイモをすりおろすして入れるという方法もあります。
そもそもジャガイモは殆どがでんぷん質です。
さらにすりおろして入れる事でとろみがついてきます。
薄めないでとろみをつけられるのでお勧めです。
■チーズ
溶けるチーズを加えてみるというのもいいですね。
ただし、これは味の好みにもよります。
そしてかなりのシャバシャバカレーには不向きですね。
チーズの風味が好きであるならコクもでるのでチーズを加えるというのもありですね。
これもあまり入れすぎると高カロリーになってしまいますので注意してください。
■ブールマニエ
ブールマニエと作ってシャバシャバカレーに少しずつ入れていくという方法もあります。
ブールマニエは小麦粉とバターを同量練り合わせたものです。
これもとろみ復活にはいいですよ。
ホワイトソースもどきと同じような感じですね。
ま と め
カレーにとろみがつかない理由やシャバシャバの原因と直す方法!についてお伝えしました。
せっかく作ったカレー絶対においしく食べたいですよね。
そんなときにこのような方法でとろみを復活させてシャバシャバカレーを直してみて下さい。
もちろん、ルウを増量という方法もいいですが、今回は、違った方法をあげてみました。
あとお餅を入れるというのもあるのですが、おうちにあるものを中心に上げました。
ある場合はお餅を擦って入れるのもいいですよ。
どの方法も少しずつ入れて様子を見ながらして下さい。
そして、味見は小皿を必ず使って下さいね。