「ステーキたべたい!」
肉、肉、モードに突入した時のふとした疑問が・・・。
それは、「サーロインステーキとはなんぞや?」といったことです。
リブステーキとかフィレステーキとか言っていますが、どこがどう違うのか?
実は、よくわかっていませんでした!
サーロインステーキとはどこの部位?と
リブステーキ、フィレステーキ、フィレステーキなどの違いをやわらかさなども含めてお伝えしたいと思います。
ステーキといってもいろいろ・・・!
「牛肉」と言えば、何を思い浮かべますでしょうか・・・。
「お肉食べたい!」といえば、豚肉・鶏肉ももちろんあり、それぞれ色んな用途で料理されますが、
やっぱり「肉」といえば、「牛肉」ですね。
そして「牛肉」と言えば、まず出てくるのが、「ステーキ」ではないでしょうか。
その「ステーキ」でよく使用される代表的な部位と言えば、「サーロイン」「フィレ(ヒレ)」が有名です。
他にも、近年では「リブロースステーキ」「テンダーロインステーキ」などもが有名になってきています。
沢山の人たちが、その「ステーキ」を食べていると思いますが、意外にそれらの部位が牛のどの部分か、正確に知っている人は多くはないのでないしょうか。
産地によっての味のこだわりや肉の特徴に詳しい人は多いかと思います。
しかし、なかなか部位まではしっかりと把握されている方は少ないのかもしれませんね。
そこで、ここでは、それぞれの「部位」について、
「サーロイン」「フィレ(ヒレ)」「リブロース」の特徴などを紹介していきたいと思います。
牛肉の部位
出典: http://www.beef168.co.jp/
牛肉の部位には正式な呼び名の基準があります。
そして、牛肉を販売する際にも表示において決まりがあったりします。
(※飲食店などのお店は除く)
もちろん牛肉には場所によって硬い部分と柔らかい部分があります。
硬い部分は、煮込み料理に、柔らかい部分は焼き肉やステーキにと、使い分けられています。
大まかな場所は、上の図を参考にしてください。
では、ひとつひとつの部位を見ていきたいと思います。
サーロインとは?フィレやリブロースステーキの違いとは?
では、「サーロイン」、「フィレ(ヒレ)」の特徴・由来や「リブロース」の違い等を紹介したいと思います。
■サーロインの由来や特徴
<サーロインの由来>
サーロインの由来は、英語の「sirloin サーロイン」からきています。
もともとは、14世紀のフランス語で「surlonge シュールロンジュ」と言って
「sur」が上部の、上のといった意味、
「longe」は腰の部分といった意味の言葉がありました。
そのフランス語の「surlonge 」が「surloigne」に変化し、16世紀にはいって英語の「surloyn」となって最終的には「sirloin」となったといった説が有力です。
上部の腰肉という意味から「サーロイン」と呼ばれているということですね。
また、「サーロイン」の由来のエピソードとしては、
イギリスのヘンリー8世の食事にロイン(ロース)を出したところ、あまりに美味しかったため、「この肉にサー(ナイト爵)の称号を与える」
と言ったことと腰の部分の肉のことを「longe ロイン(ロース)」と呼んでいたことで「サーロイン」と呼ばれるようになったという話があります。
チャールズ1世や2世にも同じような話がありますが、この説は正確には事実かどうかは確かめられていません。
そういった逸話が残っているぐらい牛肉の部位としてはおいしいところだとこの部位が昔から言われていたことの証ですね。
<サーロインの特徴>
そのように「サーロイン」の名前の由来は色々ありますが、とにかく「サーロイン」は、ステーキ用の肉として有名です。
牛でも豚でも
鞍下から背肉、腰肉にかけてのあばら骨の外側の肉ををロイン(ロース)と呼んでいます。
そのロインを牛の場合は特別に「サーロイン」と呼んでいるのです。
牛肉の中では最高の肉質と抜群の風味で、柔らかく甘みがあり、ジューシーな霜降りが多いのが特徴です。
そんな「サーロイン」は、ステーキは勿論、
「しゃぶしゃぶ」「すき焼き」「ロースト」にもお勧めです。
■フィレの由来や特徴
<フィレの由来>
「フィレ」とはフランス語です。
「filet」(フィレ)と書きます。
英語では、「fillet」(フィレ)<ット>となり、牛の腰肉の部分です。
日本語では、「ヒレ」と呼ばれたりしています。
関西の方では、「ヘレ」と呼ばれています。
<フィレの特徴>
牛の腰肉の部分ということで、「サーロイン」と「フィレ」同じですが、どういった違いがあるのでしょうか。
違いは、あばら骨の外側の肉ををロイン(ロース)というのに対して、
そのあばら骨の内側に脂肪(ケンネあぶら)でおおわれてあるところが「フィレ」なのです。
一頭の牛から僅か3%しか取れない並ぶ高級部位です。
とても柔らかく、脂肪が少なく上品な味が特徴です。
脂肪が少ない・・・ということは、甘みが少なめでもあります。
よって、「フィレ」の味を好むかは多少の個人差があるかと思います。
「ステーキ」はもちろん「ロースト」などにおすすめです。
ただ、フィレ肉は、焼き過ぎないようにすることが大切です。
なぜなら、肉の断面が、長く煮込みすぎたり焼き過ぎたりすると、硬くなっていくといった特徴があるからです。
「テンダーロイン」とは?
「テンダーロイン」とはどういう部位なのでしょうか?
実は、英語で「牛フィレ肉」のことを英語で(テンダーロイン)と言います。
テンダーとは「やわらかい」とか「優しい」の意味です。
「テンダー」という名前の通り、「やわらかいロイン」柔らかい肉質が特徴です。
「テンダーロイン」は、「サーロイン」の少し下の部分になります。
この部分の肉はほとんど筋肉の活動をしていないのでやわらかいのです。
シャトーブリアンとは?
また、「フィレ」の中でも中心部の最も太い部分のことを、「シャトーブリアン」と呼んでいます。
これは、フランスの政治家、「フランソワ=ルネ・ド・シャトーブリアン」が料理人に銘じて作らせたことから、その名がつけられたそうで、一頭の牛から約800gほどしか取れないということもあって、「最高級の肉」とされています。
フランソワ=ルネ・ド・シャトーブリアンは、あまりの美味しさから、このステーキばかりを食べていたと言われています。
脂肪が少なく、それでいて柔らかい赤身の肉ということで、より「健康的な肉」とも言えるかもしれません。
■リブロースとは?
日本語の「ロース」は英語のroast(ロースト)から転訛したことばです。
ですので、「ローストに適した肉の部位」という意味です。
ですので、先ほどの「サーロイン」などにいった腰の部分の肉のことを英語の「loin(ロイン)」、フランス語の「longe ロイン(ロース)」などとは意味が違います。
日本語のロースとは、肩から腰までを指すもので必ずしも一致しはしていません。
脂身に甘みがあり、赤身の部分も非常に柔らかな食感があるため、「ヒレ」以上に優れた部位とする評価もあります。
そして、「ロース」は、大きく2つの種類に分けられます。
1.「肩ロース」
その名の通り、肩の部分の部位で、きめ細かい肉質と柔らかい風味が特徴で、「焼肉」をはじめ、「煮込み料理」や「ステーキ」などに使われることが多いです。
2.「リブロース」
そして、こちらの「リブロース」は「肩ロース」から続いている筋肉のことで、肉質にも優れていて霜降りも入りやすいことから「しゃぶしゃぶ」「ローストビーフ」、そして、「リブロースステーキ」など、として使われています。
「リブロースステーキ」と最近よく聞くようになりましたが、「リブロース」は「ロース」の中の一つで、この「ロース」は、サーロインのとなりあたりの、最も厚みのある部分で霜降りが入りやすい、牛の背中の部分になります。
適度な脂肪分を含み、旨味もあり、肉質もきめ細やかなので、肉の風味はトップクラスです。
「ステーキ」「しゃぶしゃぶ」「すき焼き」「ロースト」におすすめです。
サーロインとリブロースステーキで柔らかいのはどっち?
では、ご紹介してきた、「サーロイン」と「リブロース」はどちらもステーキとして適している部分ですが、柔らかいのはどちらでしょうか。
再度、特徴などを見ていってみましょう。
1.「サーロイン」とは、「フィレ」を挟んで後ろの部分に位置し、「腰」の部分の肉です。
肉質は、脂がのって、キメが細かく霜降りの入りも適度で、赤身部分が柔らかく甘みも強いのが特徴です。
よって、あまり焼き過ぎず、「ミディアム」や「レア」で食べる方が、より美味しさを引き出せるようです。
一頭の牛から20㎏程度しか取れず、貴重で高級な部位でありますし、極上の「ステーキ」としてこの「サーロイン」を使用します。
2.「リブロース」は「フィレ」より前の部分で、「ロース」部分で最もキメが細かく霜降りになりやすいところです。
「ロース」は「ロースト(焼く)」という意味からきているといったように、
「焼くのに適した肉」として最上級部位とされています。
「サーロイン」同様、一頭から20㎏ほどしか取れず、貴重で人気の部位です。
こうみていくとステーキとしては、どちらも抜群に適しているので、好みによりますが、柔らかさていうと「サーロイン」といったところでしょうか。
ま と め
いかがでしたでしょうか。
肉でもそれぞれに呼び方や由来が細かくあるのですね。
フランスでは、先っぽの脂身の少ない部位を「トゥールヌドー」または「メダイヨン」とも呼ばれるようです。
また、しっぽの方の三角になった部分は「ミニヨン」と呼ばれたりもするようですね。
「ステーキ」として使用されている部位も色々ですが、各部位に適した、それぞれ特徴を生かした料理法がありますね。
味の好みは人それぞれあると思いますので、自分の好みの食べ方で美味しく頂いてください。