12月31日新年をむかえる最後の日に、「年越しそば」を食べないとやはりなんだかやり残した感のある方は多いですよね。
とにかく、日本の12月31日はお蕎麦屋さんが毎年大忙しです。
でも何故大晦日にお蕎麦を食べるようになったのでしょうか?
また、年越しそばを食べる時間とタイミングはいつが正解なのでしょうか?
うどんではなく、お蕎麦を食べる理由や歴史や幸せを呼ぶお蕎麦の具材もみていきたいと思いますね!
年越しそば(晦日)そばの由来と意味は?
では一年の締めくくりに食べる「年越しみそか蕎麦」の由来を見ていきたいと思います。
それから2016年頃のインターネットのアンケートでもなんと8割ほどの人が、大晦日にお蕎麦を食べる
といった結果があるように思った以上に日本人に定着しているのが「年越しそば」です。
■年越しそばの由来!みそかそばは毎月あった?
年越しそば(晦日そば)といった風習が日本に定着したのは江戸時代といわれています。
晦日というのは、毎月の月末の意味です。
ですので、晦日そばといったのは、毎月月末にお蕎麦を食べることです。
毎月末にお蕎麦を食べる習慣が商家にあったのだということなのです。
それがいわゆる「晦日(みそか)そば」だったのです。
その晦日そばのうち
一年の最後月の最後の日の「大晦日(おおみそか)」の日に「晦日そば」を食べる習慣だけが、年越し蕎麦として残った
のだそうです。
そして、一般にも広がり、いつしか毎月食べる「晦日そば」は、忘れられてしまったのですね。
■「年越しそば」に込められた意味
その「年越しそば」の意味は諸説あります。
一番言われるのが、
「一年の厄を断ち切る」という意味と願いを込めて「年越しそば」食べるといった説です。
そばは食べている最中に切れやすい食べ物です。
このことから
「今年一年の悪いものを断ち切る」という意味があるようです。
悪いものは断ち切って新年を迎えるといったのはなるほどですね。
あとは、
蕎麦が細長い食べ物であることから細く長く生きられますようにと
「健康・長寿」を願うという意味もあります。
このようなものもあります。
「金運」です。
何故と思うかもしれませんが、江戸時代には金細工師がちらばった金粉を集めるのに、
そば粉を団子状にしたものを使っていたこそうです。
そのことから、そばで金を集められる、
「金運上昇」の意味も込められているのです。
「今年一年の悪いものを断ち切って健康に長寿」で「金運上昇」をむかえるといったことであればやはり年越しそばは縁起物として外せない食べ物だといったことですね!
年越しそばを食べる時間とタイミング
では、そんな最強に縁起がいい年越しそばは大晦日のいつ頃、何時に年越しそばを食べるのがベストのタイミングなのでしょうか?
いつも食べるタイミングに悩みます。
年越しといった言葉ですので、やはり12月31日大晦日が終わる直前11時50分ごろから12時を超えるあたりを狙って食べたりもしたこともあります・・・・。
ただ、年越しそばといっても食べる何時ごろに食べたらいいのかや食べるタイミングでは厳密には決まっていないのです。
年越しそばを食べる理由のひとつとして、この一年の「厄を断ち切る」意味を込めることからも
お昼よりも夜に食べる方がよいとはいわれています。
なので夕食代わりに食べる人も多いです。
ただ、今年の夜はちょっと無理であるというのであればお昼でもいいのではないでしょうか。
もちろん、日付が変わる直前に除夜の鐘を聞きながら軽く食べなおすというのもOKです。
ただ、やはり年が明けてから年越しそばを食べるというのはよくないといわれています。
ですので、できれば12時を超えないように食べきりましょう。
今までここは間違って食べていました。
何故12時をこえてはいけないかというと年が明けてからも食べていると、
「金運」や「健康運」に恵まれない年になるというのです。
これは大変ですね!
また、食べ残しもよくないようです。
ですので、年越しそばといっても超す前にちゃんと食べきるように気をつけましょう!
年越しそばの具の意味!「幸運」運ぶ具材は?
ここまで、年越しそばをみてくると具材にも縁起をかつぎたいもものです。
年越しそばの具材で「幸運」を運んでくれるのは何がよいのでしょうか?
大晦日の百貨店やスーパーなどにも年越しそばと具材が山盛りにして販売されていますね。
「年越しそば」の具で一番多いのは、
やっぱり、「海老の天ぷら」ですね。
あとは「にしん」や「きつね(あぶらあげ)」ですね。
これらはどれもちゃんと縁起のいい意味があります。
「えび」は「腰が曲がるまで長生きできる」といった「長寿」の意味を持っています。
おせちにも海老は必須ですね。
「にしん」は、「二親(にしん)」といった漢字があてられ、「子宝に恵まれる」縁起物とされています。
京都名物ですので、関西の方はニシンそばを年越しそばにされる方もおおいですね。
「きつね(油揚げ)」は神様の遣いであるお稲荷さんですので、「金運」「商売繁盛」によい食べ物とされています。
また、添え物のおネギも意味があります。
「ねぎ」が「労をねぎらう」といった年越しそばにはぴったりの意味があるのです。
■晦日そばは何故うどんでなくおそばなのか?
なぜ「みそかそば」といって年越しに食べるのはお蕎麦に限定されているのでしょうか?
大晦日、年越しに食べるのは一般的にはお蕎麦とされていますが、地方によっては蕎麦ではなく、うどんを食べたりするところや、蕎麦は元旦に食べるというところもあるようです。
一般にお蕎麦が選ばれている理由や由来には諸説あります。
そばは食べている最中に切れやすいので「一年の厄を断ち切る」という意味と願いを込めて「年越しそば」食べるといった説、や金をとるさいに使うことからの「金運」といったことは、うどんでは少し違うのかもしれませんが、「長寿」の細く長くといった意味などではうどんでもいいようなところもあります。
ほかにうどんではなくお蕎麦でなければというのはこういった意味があります。
昔から、日本では蕎麦は、人に幸せを運ぶ食べものだと考えられてきたからです。
「蕎麦を食べると幸せになれる」という縁起ものといったことなのです。
縁起とは「前触れ」のことで「蕎麦」は「幸せ」の前触れですので一年を迎えるときに「蕎麦」を食べて来年も「幸せ」が訪れますようにといった思いが込められているようです。
お蕎麦の歴史
では、お蕎麦の歴史を見ていきたいと思います。
■何故お蕎麦と幸運が結びついたのか?
では何故、お蕎麦と幸運が結びついたのでしょうか?
日本の歴史にお蕎麦といったことばが登場するのは、養老6年(722)年に発せられた元正(げんしょう)天皇の詔(みことのり)にまでさかのぼります。
そこで元正天皇は、
「今年の夏は雨が少なくて稲の実りが悪いので、蕎麦や大麦、小麦を植えて、飢饉に備えなさい。」
とといったことがいわれてたのです。
大麦や小麦の前に蕎麦が出てきています。
お蕎麦は初めて歴史に登場したそのときから、飢えに直面した人々を救済する役割を担った食べ物だったのですね。
そのように人々が困難に直面したとき、蕎麦が助けてくれたという出来事が、長い歴史の中で何度も繰り返されてきたからなのでしょう。
こうして、お蕎麦は、飢えから救ってくれるすごい食べ物であるといったようなことから
お蕎麦が人に幸せをもたらすという考え方がされるようになったですね。
お蕎麦は、年に3回も収穫できる!
そのようにお蕎麦は昔から、危機をすくうものとしての認識だったのですが、それを更に進化させた提案をしたのが、
江戸後期の蘭学者、高野長英でした。
高野長英は、1836年(天保7年)に著した「救荒二物考」の中で、播種してから約50日で熟して、一年に3回収穫できる早熟な蕎麦について詳しく記しています。
お米などは一年に一回か地方によって二毛作ができるところがあるぐらいです。
一年に3度収穫できるというのは画期的です。
これが書かれたのは、天保の大飢饉の真っ最中だったようです。
冷害や長雨などの異常気象が続いて作物が実らず、飢餓で村が全滅するような惨状が日本各地に広がっていました
ですのでお蕎麦が年に3回できるといったことはそんな中どれだけ人々にとってありがたい情報だったかと思うと
お蕎麦が特別な食べ物だといったことが想像できますね。
高野長英は、蕎麦を栽培して、備蓄しておけば、食料に余裕ができ、大きな飢饉になっても対応できる
蕎麦が飢饉に困窮する人々を救う切り札とつかえる!
「天下の宝である」と記しています。
ま と め
年越しそばを食べる時間とタイミングと由来とおすすめの晦日そばの具材や年越し蕎麦がうどんではない理由などをみていきました。
よく食べられている具材にもやはり縁起がいい意味がそれぞれあったのですね。
また、うどんでない理由として蕎麦は飢饉からも人を守ってきた歴史もあったありがたい食べものだったのですね。
このようなに蕎麦と日本人との特殊な関係が根底にあり、蕎麦を食べると幸せになれるという考え方もあったのですね。
なんとなく食べなきゃとおもっていた年越しそばもこのように歴史や由来をみていくとやはり一年の締めくくりと新年を気持ちよく迎えるために「年越しそば」は食べなきゃいけないなとあらためて思いました。
そもそもお蕎麦は、おいしいですしね。
そもそも「晦日そば」は毎月末に食べる風習もあったようですが、年末だけでなく月末にお蕎麦を食べて運を運んでもらうというのものもいいですね。
年越しそばのを食べるタイミングは12時を超えないように新しい歳を気持ちよく迎えるようにしたいですね。