土用の丑の日といえば、鰻ですね。
毎年、たのしみなこの日、2018年の土用の丑の日はいつなのでしょうか?
今では夏の風物詩ともいえる土用の丑の日の由来や絶対やってはダメなNGなこと。
そもそも食べるのは鰻でなくてはいけない意味などを調べてみました。
土用の丑の日の由来
土用の丑の日の由来をみていきます。
土用の丑の日を「土用」と「丑の日」にわけて説明しますね。
■そもそも土用とは?
土用とは、もともとは、土旺用事(どおうようじ)または、土王用事とういものが、省略されたことばです。
その土旺用事というのは、「土の気が旺(さかん)になる時期」ということです。
この「用」の字には、「はたらき」という意味があります。
ですので、土用は、土の気がもっとも働く期間という意味になります。
そもそもこの土用というのは、
五行思想という、世の中の全てが木火土金水の五つの組み合わせで成り立つという古代の中国の自然哲学の思想からきています。
そういった五行思想の考えを季節にも割り振ることを考えた人がいました。
しかし、季節は春夏秋冬の「四季」であるので「五」では割り振れませんね。
季節のイメージからも来るのだと思いますが、「四季」にこの
五行(木・火・土・金・水)を割り振るとすると
火 ⇒ 夏
金 ⇒ 秋
水 ⇒ 冬
となりますね。
土 ⇒ ???
となると「土」が余ってしまいます。
そしてその「土」をどうしたかというと
「土」の性質は全ての季節に均等に存在するとして考えることで解決したのですね。
そういったことから、
各季節の最後にあたる次の季節になる間
四立(立夏・立秋・立冬・立春)の直前
の18~19日の間の期間
を「土用」としました。
これで1年の日数が均等になります。
めでたく、五行の考えに基づいて1年の日を割り振られたということです。
四季の間にある各土用の最初の日を土用の入り(どようのいり)と呼びます。
そして最後の日は土用の明け(どようのあけ)で節分となります。
現在は土用というと夏だけと思っていますがこのように本来は全ての季節に土用があるということなんですね。
もちろん、土用は単に日数合わせだけでなく、役割があります。
違う季節にかわる間に「土用」を置くことで、去りゆく季節とまだ、充分に成長していない新しい季節の性質をゆるやかに交代させるといったこと
が大切な「土用」の役割ですね。
■丑の日とは?
丑の日とは十二支の丑の日です。
十二支は、「子・丑・寅・卯・辰・巳・午・未・申・酉・戌・亥」の12種類からなっていますよね。
それが順番に日にあてはめられます。
丑の日はその丑の順番の日です。
十二支はとても古い起源をもちます。
戦国時代に作られた陰陽五行説よりもはるかに古い歴史なんですよ。
■土用の丑の日は2回ある?
土用の意味をみてきたように「土用」は年に4回ありますので、土用の丑の日にあたる日も四季それぞれにあります。
しかし、今は土用の丑の日は夏の季節、
立秋前の18日間(19日間)の内の丑の日の日のことを指すことが一般的です。
その夏の終わりの18~19日間の間にも十二支ですので、
2回丑の日があたる年があります。
「一の丑」
「二の丑」
と呼びます。
でもあんまり、土用の丑の日が何日と何日をは聞きませんよね。
鰻屋さんのいう「土用の丑の日に鰻を食べよう!」というのは、
やはり、夏土用の最初の丑の日を言っているのがほとんどです。
2回も「土用丑」というのはあまり盛り上げにくいのでしょうか?
土用の丑の日2018はいつ?
これで土用の丑の日の由来がすっきりしたところで
2018年の土用の丑の日は、いつかを見ていきましょう。
2018年の立秋は8月7日です。
そして、
土用の入りは、 7月20日 土用明けは、8月6日です。
その約18日間の中土用期間のうちの丑の日は
7月20日と8月1日です。
といったことで、鰻屋さんが年に一番忙しい人も言える日
最初の土用の丑の日「一の丑」は、
2018年7月20日(金)
ですね。
8月1日(水)は、2018年の2回目の土用の丑の日
「二の丑」になります。
土用の丑の日に鰻を食べる意味
では、土用の丑の日に鰻を食べるのは何故なのでしょうか?
意味はあるのでしょうか。
みてみるとやはり、1000年も前から、夏バテ予防には鰻が効くと言われていたようです。
このことから日々の生活の中で暑いときに鰻を食べるとスタミナがつくいうのはたぶん自然に定着していたのでしょう。
夏の土用の時期は暑さが厳しく夏バテをしやすい時期です。
ということで、昔から夏の土用あたりには「精の付くもの」を食べる習慣がありました。
でも別に鰻に限定されていた訳ではなく、蜆(しじみ)、
餅、卵なども「精の付くもの」として認識されていましたので、
「土用蜆(しじみ)」、「土用餅」、「土用卵」などもあったようです。
また、先ほど言ったように
「精の付くもの」としては「ウナギ」も奈良時代頃から有名でしたので
「土用鰻(ウナギ)」というのもそのひとつとしてあったのでしょう。
それが現在のように土用に鰻(ウナギ)を食べる習慣が一般化したきっかけをつくったのは幕末の万能学者として有名な平賀源内だと言われています。
夏場は、旬の時期がはずれている鰻(ウナギ)は、なかなか売れないので何とかしたいと近所の鰻屋さんに相談された源内は、
「本日、土用丑の日」
といった張り紙を出すことを提案します。
そうしたところ、大繁盛したといったことがきっかけだそうです。
土用の日では18日間(19日間)もあって限定性がないので、
今日は何の日という限定の日を設けるといった
今の商売にも通じる方法ですね。
でも夏の土用はわかるけど何故丑の日だったのでしょうか?
そして、鰻である必要性はどう説明したのでしょうか?
それは、こんな迷信があったからだといわれます。
丑の日の「う」からこの日に「うのつくもの」を食べると病気にならないといったものです。
それで土用の丑の日に「精の付くもの」の「うなぎ」を食べて病気を寄せ付けない!
平賀源内は、博識だったことからこういった理由付けで宣伝していったのでしょうね。
別の説では、江戸時代の狂言師 大田南畝(おおたなんぽ)蜀山人がこれも鰻屋さんにたのまれて土用の丑の日に鰻をたべることで病気にならないといった狂言をつくったことが土用の丑の日=鰻を食べるというのを定着させた
といったさまざまな説もあるようです。
土用の日にやってはNGなダメなこと
土用の日は夏だけでなく年に4回、四季ごとにあることは先ほど説明しました。
この土用の期間中にやってはNGなダメな行為があります。
それは、
土を動かす行為です。
動土(どうど)といって
土を動かすような事柄全般の行為です。
土砂採り、土砂撒きなどや家や庭を障るような建設作業、土木工事などはできるだけ慎んだほうがよいとされています。
どれぐらいからが、動土にあたるのかは諸説ありますが、大き目の植木鉢以上の土を動かす行為といったのが目安のひとつでもあります。
その理由は、土用(土旺用事)の期間は
「土の気が旺(さかん)になる時期」といいましたが、これは
土公神(どこうしん、どくしん)という土の神様が支配する期間と考えられているからです。
いつもは地下深くにいる土の神様「土公神」(どくじん)が、地表に現れて土の力を高めている時期なので土を荒らしてはいけないのです。
しかし、これでは、年の5分の1は土をいじれないといったことで困りますよね。
農家の方などは仕事になりませんね。
ということで例外が用意されています。
間日(まび)といって土用の日であっても土を動かす行為をしても支障がない日です。
間日は季節ごとの土用によってかわります。
それぞれ次のように十二支の日で決められています。
春の土用 の間日は、 巳、午、酉の日
夏の土用 の間日は、 卯、辰、申の日
秋の土用 の間日は、 未、酉、亥の日
冬の土用 の間日は、寅、卯、巳の日
ということで土用の日の中の4分の1の日は動土(どうど)がゆるされるということになります。
ちなみに
2017年の土用の日は
冬土用 ⇒ 1月17日~2月3日
春土用 ⇒ 4月17日~5月4日
夏土用 ⇒ 7月19日~8月6日
秋土用 ⇒ 10月20日~11月6日
です。
ま と め
2017年の土用の丑の日はいつなのか?と土用丑の日の由来やなぜ鰻を食べるのか意味があるのかとする土用の日にNGな行為は何かということをみてきました。
土用は、年に4回四季ごとにあるのだというとですね。
土用の日は土いじりはNGな行為だということもわかりました。
気にしすぎるのもダメですが、できれば昔から良くないといわれることは避けていきたいですね。
土用の日に鰻を食べるというのは、鰻は栄養価もたかく古くから「精の付くもの」としての認識があったので、それを鰻屋さんの戦略につかったといったところでしょうね。
節分の巻きずしまるかぶりやバレンタインデーのチョコレートなどと同じようなパタンですね。
どちらにしても四季のイベントがたくさんできてたのしいです。
意味を知っているとさらに深くたのしむことができますね。
冬にも土用の丑の日があった!
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